イタにち日記。

イタリアでの生活、外から考える日本のこと、感じたことをつれづれ書いています。   何よりも数年後の自分自身がこの感覚を忘れないように。

イタリアの医療VS日本の医療

9月25日くもりのち晴れ。

 

いきなり寒い!

いよいよ夏は完全に終わるようで、

寂しすぎる。

でもリズム感のある日常にやる気もわいてくる。

こちらは9月が新年度なので、

日本でいう4月みたいな感じだからだろうか。

 

先日、友人と医療制度について話がでた。

小話として書いておこうと思う。

 

イタリアはSSNという国民保険に加入すると

ホームドクター制で

家族それぞれが医者を登録する。

同じホームドクターでも、イギリスなどと違うのは

枠があれば自分で選べる。

 

その医者に行けば無料。

その医者が必要だと判断した検査など

指示書(?)があれば検査も無料となってくる。

また、緊急の場合は救急病院へ行き、

SSNに加入・必要性など条件は色々あるようだけれど

基本的にこれも無料。

 

ここまで無料無料と書くと、

すごく良さそうなのだけれど、

医者は日本の個人医院からは程遠く、

個人オフィスって感じ。

つまり、検査機器がない。

できるのは、感染した菌の検査くらいだろうか。

 

だから何か検査しようと思うと、

別の検査機関を予約する必要があり、

かなりかなり面倒くさい。

で、ホームドクターは営業時間が短い。

でもアポをとるので

日本のように不要な待ち時間はない。

 

ちなみに、プライベートの医者の診療は

初診130€、1回100€が相場だとみている。

往診だと120€だっただろうか。

 

それなりに機能しているし、

医者のクオリティも悪くなく、

特段困ったことはないが

1回だけ「うわっ、最悪…」と思った経験が。

 

ホームドクターからの指示書に基づいて

定期健診として眼科を予約した。

そのアポはなんと11か月後。

緊急性の低い検査はこうなる。

約1年、無事に予約のことを忘れることなく、

待ちに待って受付に行くと

ホームドクターの指示書の

ちょっとした、しょうもない文言が間違えていたらしい。

 

予約を取り直すか有料受診をしてくださいとのことだった。

11か月も待って…

 

この間違い、他の人でも聞いたことがあるから

要注意である。

ベストは指示書を持って対面で

予約を取りに行くこと。

でも、もし間違えていたら

ホームドクターのところに逆戻り。

 

こういう面倒くささが、なんともイタリアらしい。

 

どうだろう。

日本は多くの自治体が

中学生まで医療費無料だったりするので、

病院は選べるし、

個人病院でも小部屋がいくつかあって、

検査できたり、

大抵のことはその場で解決する。


自宅近くでも、職場近くでも、学校の近くでも

自由に受信できる。

 

でも、待ち時間が尋常じゃなかったという経験は

誰でもお持ちなのではないかと思う。

 

私が知っている内科系は予約を受けていないし、

予約制でも人気の皮膚科や病院

予約をしても4時間待ったという話を聞く。

もはや、予約の意味が分かっていないんじゃないかと

思うのだけど。


ちょうどこんな記事を読んだ。

毎日新聞 

「日本の病院が患者を待たせる意外な理由」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180929-00000019-mai-soci


なるほど。日本は待ちさえすれば

その日に診てもらえる。

が故の医師の長時間労働。

ここにも考え方の大きな違いがあるのか。

 

私的には、どっちもどっちだ。

 

どっちもどっち次いでに、

最近、ドイツと日本を比べた本をだした

彼女の記事をよく見かける。

 とても共感するのは私だけだろうか。

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