イタにち日記。

イタリアでの生活、外から考える日本のこと、感じたことをつれづれ書いています。   何よりも数年後の自分自身がこの感覚を忘れないように。

イタリアの御葬式

3月22日(金)晴れ。

 

気づけば3月も終わりが見えてる…

色々書きたいことはあるのに

すっかり更新がご無沙汰になってしまいました。

春の訪れは例年よりも早く、

咲き乱れていたお花があっという間に、

新緑の葉で満ちあふれています。

 

更新が滞っていた間に、

哀しいことにお葬式に参列する機会がありました。

ご作法が分からず、色々聞いたり調べたりしたことを

いつかの誰かのために書いておきます。

 

今回、故人がゆかりのある教会で執り行われました。

 

まず、服装。

こちらでは全身黒だと寧ろ目立つというブログを読んだので

私はズボンをグレー、それ以外は黒にして行きました。

ダウン着たいな…と思う気候でしたが、

ちょっとカジュアル過ぎかな…普通のグレーのコートで。

 

コート着たままだったので、

しっかり仲までチェックはできていないけれど

実際、周りの人はとてもとてもカジュアル。

全身黒の人はとても少数。

え、それいいの?!くらいな感じでした。

もちろんダウンOK、ふわふわのバッグの人も。

ただ、色味は地味。

日本人の感覚で失礼のない服装で行けばOKです。

 

受付。

日本のようにお香典はなく、

記帳ノートが置いてあるのでそこに名前を記載します。

 

式中のご作法。

私はキリスト教信者ではないし、

不勉強なので周りの人が立てば立つ、座れば座るに従いました。

知人から受けたアドバイスでは、

神父様のところに聖体をもらいに行く儀式があるそうですが、

この時は信者ではないので行かないで座っていればいいと言われました。

が、私の参列した式ではこの儀式はありませんでした。

 

時間。

私の中で一番の盲点がここ。

式は14:45からなのでその前に

子どもたちが話したりできるように

14:30くらいに来てねと言われ、

オンタイムで着いたら、

式始まってるの?!というほどの大勢の人、

そしてすでに高まったお葬式のムード。

だいぶ前もって着いたほうが良さそうです。

 

式自体は30分程度でしょうか。

終わった後に家族に声をかけあい、

霊柩車が出発するのを見届けて終わりました。

埋葬は、家族など近親者のみが行く場合もあれば

ミラノあたりは知人友人も行く場合もあるそう。

 

日本のようにお香典いくら包むとか

喪服がない!などの心配ではなく、

純粋に亡くなった人とその家族に寄り添う気持ちが

あればいいこちらのお葬式は、

私にはとても温かく感じました。

お花がオレンジだったのと、教会の照明の色のせいかもしれないけど。

 

でも、改めて感じたのは

日本の教育は個性を高める教育ではないし、

暗黙も含めてルールが多い文化だけど、

今回のようなシチュエーションに遭遇した場合でも、

場を乱さないようにする感覚は長けてると思うので、

これはこれで、とても大事なことだなと思いました。