イタにち日記。

イタリアでの生活、外から考える日本のこと、感じたことをつれづれ書いています。   何よりも数年後の自分自身がこの感覚を忘れないように。

たかがゴミ箱、されどゴミ箱。

日本のGWを前に、

イタリアの連休が終わろうとしている。

今年はイースターが遅く、21日・22日。

そして4月25日と5月1日と

元来からの祝日があるので連休にする人が多い。

 

4月25日はイタリアの終戦記念日で祝日。

ファシズムから解放された日として

「おめでとう!」と声をかけあう。

 

日本の8月15日のそれと、

同じ敗戦国でもこうも捉え方が違うのかととても驚いたし、

今でも興味深く感じるひとつである。

 

さて、このブログをお読み頂ければ

私があまり今の日本をポジティブに見ていないことは

お分かりかと思うが、

日本大好きな夫と議論になったゴミ箱の話。

 

ミラノの道はキレイとは言い難い。

それは犬の糞と、吸い殻と、落書きによるものだ。

一方、ゴミ箱は20メートルおきくらいにあるので、

ゴミが出たときに、捨てられずに困るということが殆どない。

このゴミ箱はミラノ市が管理しており、

頻繁にこのゴミ箱専用の収集車が通る。

 

夫は、日本はキレイだと言う。

それは犬の糞と落書きがないだけであって

でもゴミはもっと道や公園に捨てられている。

例えば、少し入り込んだ道路沿いにあった私の家には

毎日のように缶やコンビニのおにぎりのゴミが捨てられていた。

 

東京でどこでゴミを捨てるかといえば、

コンビニやドラッグストアの外にあるごみ箱。

誰が片付けるのか?

従業員である。

時給1,000円ほどで、通行人のゴミの片付け、商品の品出し、

公共料金の処理などなど信じられないほどの業務をこなす

彼らの努力の上に成り立っているだけだ。

私には、今の日本という国の象徴にさえ見える。

あの異常なまでのネオン、 統一感と都市計画のないビルたち。

どこがキレイだと言えるのか私は全く共感できない。

 

日本へ旅行したイタリア人は「Bellissimo」だったという。

訳せば「美しい」だけど、

それは直訳過ぎで、「楽しい旅行だった」くらいの

意味だと私は理解している。

イタリア語を理解しない夫は文字通り解している。

それは飛行機で12時間移動し、文化の全く異なる国へ旅行すれば

楽しいし、魅力的だ。

 

でも、誰も住んでみたいとは言わない。

 

日本を励賛する番組しかり、

夫しかり、

世界中のみんなが日本に興味があり、

日本を好きなわけではない、

ごく一部の人である。

当然過ぎることだけど。

 

以上、夫婦喧嘩の愚痴でした。