イタにち日記。

イタリアでの生活、外から考える日本のこと、感じたことをつれづれ書いています。   何よりも数年後の自分自身がこの感覚を忘れないように。

新たな日常のはじまり。

5月18日から本格的なphase2が始まる。

 

この2週間は外出できるとはいえ、

散歩と公園くらいなものであったし、

会えるのは別に暮らす家族だけだったけど

今日からは友人にも会える。

生活必需品以外の商店、レストランも美容院も再開する。

 

と言っても、

とりわけレストランはルールが厳しすぎて

そしてルールが出てきたのが土壇場過ぎて

暫く様子見するところが多そうだ。

 

そして6月3日にはEU内のアクセスが可能になる。

14日間の待期期間もいらない。

 

えっ?!

 

減ったといっても、

今も毎日150人~200人程度の方が亡くなっている。

日本から見れば目が飛び出る数字。

重症者を受け入れるキャパが出来てきたから

経済活動を再開させなければという感じなのかな。

まぁ、EUの他の国がイタリアからの人間を

温かく迎えてくれるかはわからないけど(苦笑)

 

正直、国境が開いても飛行機に乗って

旅行に行く気分にまでまだ心は回復していない。

私の感覚からすれば、時期尚早な気さえする。

 

それでも、

この数日、散歩をしているときに

あの3月中旬から4月上旬、

あれは悪夢を見ていたのだろうか?

という不思議な感覚が沸き上がる。

 

あの、ベルガモでの軍用車が遺体を運ぶ為に待機している列。

教会の床中に並べられた棺。

国会で涙の演説をしたベルガモの政治家。

 

ウィルスが空気中に見えているわけではないけれど、

家の窓から見えていた外の景色は

明らかに重い空気だった。

 

太陽が出ていても。

 

それは、交通量が激減している中で

いつも以上に聞こえてくる

救急車の音のせいだったのかもしれない。

 

通りを歩く人、

スーパーでの列に並ぶ人、

みんな暗かった。

 

同じマスクを着けていても

今とは全く表情が違う。

 

ジェラートを食べるのに30分並ぶのだって、

今は、笑顔で並べる。

 

現状への感じ方はひとそれぞれ。

 

これからは、とにかく周りに流されないことが大事だと私は思っている。