イタにち日記。

イタリアでの生活、外から考える日本のこと、感じたことをつれづれ書いています。   何よりも数年後の自分自身がこの感覚を忘れないように。

イタリア人の子どもへの接し方。

8月20日(月)晴れ。

 

昨日、FBで日本の友人が満員電車の中で、

疲れ果てて寝そうになりながら立っていた子どもに

席を譲ってくれて感動したという話を書いていた。

 

この手の日本の話を聞くと、

イタリアの薄汚れた地下鉄の光景が

キラキラと輝いて見える。

 

イタリア人は子どもと犬が大大大好きだ。

 

と、事前に聞いていても、

実際に生活してみて、改めて驚くレベルで

イタリア人は子どもと犬が好きだ。

 

 

地下鉄やバスでは、 

子どもに席を譲ってくれる。

車両が揺れて危ないし、

満員の中で挟まれて苦しそうだし、

など考えてのことだと思う。

 

日本の子どもは甘えるな的な社会出身の私はとても驚いた。

 

 

満員のバスで、自分の膝に抱いてくれたりする人もいる。

 

ヨーロッパ全体的に日本よりも

ずっと子どもに寛容な社会だと思うけれど、

イタリアはその比ではない。

とイタリアの外にでる度に感じる。

 

レストランなど静を重んじる場所を除き、

子どもに対して

とにかくしかめ面をする人はいない。

 

買い物へ行けば、レジの人も並んでる前後の人も

「名前は?」「何歳?」

「これは君の好きなお菓子なのね!」など話しかけてくる。

 

年配の人も、若者もみんな子どもの扱いが

日本人よりも上手いように見えるのだ。

 

観察してみていると、

小さい子どもと関わる機会が

人生を通じて多いのではないかと思う。

 

例えば、夏休みやクリスマスは親せき中が集まり、

自分に子どもがいなくても

子どもと過ごす時間は確かに多そうだ。

 

そして特に日本と違うと思うのは、

小さな子どもと接することが少なくなる年代に

ベビーシッターやサマースクールの引率という

アルバイトで子どもと触れるからなのではないかと思う。

だからか、子どもを楽しませることがうまい。

 

自分たちが小さい頃、温かく接してもらうから

温かく接することが自然に身に着くのではないかと。

 

東京で電車に乗るたびに子どもが騒がないように

ドキドキすることを思うと、

イタリアでは、なにより親自身も

のびのびと子育てができるのではないだろうか。

 

公共の場所が静かでなければいけない

日本の文化との違いはもちろんあるけれど、

私は電車がうるさかろうが薄汚れていようが、

社会が温かい方が好きだ。

 

そして子どもに寛容な社会は、

子ども以外にも寛容な社会になれるのではないか。