イタにち日記。

イタリアでの生活、外から考える日本のこと、感じたことをつれづれ書いています。   何よりも数年後の自分自身がこの感覚を忘れないように。

ロックダウンから3週間で見えてきている課題。

ロックダウンされてからはや3週間。

 

ひたすら家にいる限りにおいて、

私たちは何も変わらない。

 

それでも新規感染者は増加の一途。

どこで感染しているのか、全く想像がつかない。

私の周りにいる人たちは、

モラルがあるということなのか?

唯一の外出、それも週に1度程度だけれど

買い物も命がけで行け

ということなのかもしれない。

 

犬の散歩とか人と接触することはなくても

外に出るのがいよいよ怖くなり、

夜中にふと眼ざめ、

今まで感じたことのない恐怖に不安になることもある。

 

4週間目になって、イタリアで深刻になってきた問題がある。

 

それは、社会的格差。

と書くと、

なんだかチープな話題になってしまいそうなのだけど。

 

元々、イタリアの経済が苦しかったのはご承知の通り。

正規雇用すると雇用者の負担が大きいため、

NERO(ネーロ=黒)と呼ばれる雇用が罷り通っている。

つまり雇用登録されない、闇の中での雇用なので

キャッシュで収入を受け取る。

 

イタリアは南北で経済状況が「天と地」は

言い過ぎかもしれないけど、全く異なる。

 

がゆえに、南にはNEROで働く人たちも多い。

 

彼らは当然この数週間仕事はなくなり、

かつ、政府の補償対象からも漏れてくる。

ナポリやバーリ、シチリアのパレルモでは

本気で食料品を買えない人が続出している。

 

贅沢なものを買うわけではない。

 

本当に明日のパンが買えないのだ。

 

イタリアは元々、生活困窮者に対して

パンなどの食料を配賦する団体がある。

日々、配賦場所には行列ができていた。

 

この数週間、どうだったのか分からないが

彼らに対する補助を拡大していくようだ。

当然、その対象者も増えている。

この国にどれだけ体力があるのか。。。

 

これは日本にも必ず訪れることだ。

私から見て、日本は生活に困窮している人たちが隠れやすい。

 

でも、来月の家賃を払えない人たちはいるはずだし、

買出しに行く纏まったお金もない人もいるだろう。

心底、牛肉商品券とかじゃなくて良かった。

現金10万円なら毎月補償するくらいが必要だろう。

 

私たちのような企業に正規雇用されている人は

政府からの現金は不要だと思う。

企業の法人税を減税するなどして

給与を支払う企業の体力を支えれば良い。

その分、ちゃんと必要な人のところに届くように

期待は低いながら、切に願う。

 

この状況のイタリアにいてもなお、

私は日本の方が心配だ。

 

それはきっと、

自分が参政権を持つ国だからだと思っている。